領地もね!倉庫もね!サイコロ無くてカードだね!ブルゴーニュ!読めないね!バーガンディは小豆色!!オラこんな村嫌だ~!ロワーヌさ出てべこさ買うだー!

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ブルゴーニュ:カードゲーム――カードだけで「私の領地、どうでしょう?」

ボードゲームをやっていると、ときどき思う。

「そこまでカードでやる必要ある?」

今回の『ブルゴーニュ:カードゲーム』は、まさにそれだ。

いや、褒めてます。

むしろ、

「そこまでやるのかよ!」

という潔さが気持ちいいゲームでした。


ブルゴーニュって、そもそも何なんだ?

『ブルゴーニュ』と聞いて、まず思い浮かぶのはワイン。

フランスのブルゴーニュ地方である。

そして英語の「Burgundy」は、実は色の名前にもなっている。

いわゆる「バーガンディ(よくよく見るとブルゴーニュより読みに無理がない)」、

濃い赤紫色。

そう、あのワインっぽい色。

これはブルゴーニュ地方のワインに由来する名前だ。

つまり、

ブルゴーニュ=地方!
バーガンディ=色
!

という、異音同意味な土地なのである。

歴史を少し覗いてみると、14~15世紀にはブルゴーニュ公国が大きな力を持つようになる。

そしてワインもまた、単なる飲み物ではなく、富や権力と結びついていった。

特に有名なのが1395年。

ブルゴーニュ公フィリップ・ル・アルディ(豪胆公!!)が、当時広く栽培されていたガメイ種を排し、ピノ・ノワールを推奨する条例を出した。

ガメイは収量が多かった一方、フィリップはブルゴーニュのワインの品質や名声を守ることを重視したとされている。

この決定は、その後のブルゴーニュワインの方向性にも大きな影響を与えた。

なんというか……

領地を経営している男が、やいのやいのとブドウ畑にまで口を出している。

さすが公爵。

このあたりまで来ると、「ブルゴーニュ」という名前が、単なるオシャレな響きではなくなってくる。


ところがゲームの舞台はロワール渓谷

ここでちょっと面白い。

『ブルゴーニュ:カードゲーム』の舞台設定は、15世紀のロワール渓谷。

え?!

「ブルゴーニュじゃないんかい!」

となる。

ゲームではプレイヤーが領主となり、交易や開発を通して自分の領地を発展させていく。

そして、このゲームでやることをものすごく簡単に言ってしまえば、

カードを集めて、領地を作る。

これである。


そしてシュテファン・フェルト

このゲームを作ったのが、ドイツのゲームデザイナー、

Stefan Feld(シュテファン・フェルト)。

1970年、ドイツのカールスルーエ生まれ。

1998年にはWDRとフリードヘルム・メルツ出版社によるゲームデザインコンテストで2位となり、2005年に『ローマ革命(Roma)』で商業デビュー。

その後、『ノートルダム』『トラヤヌス』『ブルゴーニュの城』など、数多くのユーロゲームを手がけている。

フェルトのゲームデザインについて本人が語っているのが面白い。

彼はまずゲームの「メカニクス」や「モーター」から考えるタイプ。

『ブルゴーニュの城』なら、その中心にあるのがサイコロ。

テーマを先に決めて、

「じゃあサイコロを使わせよう」

というより、

「この仕組み面白いな。これをゲームにしよう」

という発想から始まることが多いらしい。

なるほど。

そう考えると、このゲームの「カードなのにサイコロ」という仕組みも、フェルトらしさを感じる。

ゲームデザイナーの方達はこのタイプが多いような気がしないでもな。


サイコロなのに、カード

ここからが面白い。

このゲームでは、手番の最初にカードを2枚めくる。

そして、

「絵は見ないでください。数字だけ見てください」

という、かなり潔いことをやる(建造物の絵はいかに?!!)。

カードに描かれた1~6の数字を、

サイコロの目として使う。

どちらのカードを使うか選び、その数字によって6種類の行動のどれかを行う。

つまりカードなのに、

サイコロです。

しかも、そのカードは使い終われば捨てられる。

一方で、別の場所から獲得したカードは、自分の領地に建設していく。

つまり、

カードをサイコロとして使う。
↓
カードを獲得し、建設計画段階にする。
↓
そのカードを領地に建てる。
↓
カードの効果を得る。
↓
セットを完成させて得点する。

という流れになる。

この循環が気持ちいいだな、これが。


しかも、コンポーネントがほぼカード

ここで僕は思ったんすわ。

「いや、カードしかねえじゃん!」

通常のボードゲームなら、

サイコロ。

ボード。

プレイヤーボード。

トークン。

得点マーカー。

スタートプレイヤーマーカー。

いろいろ出てくる。

ところが、このゲーム。

ほぼ全部カード。

アクションカードはサイコロの代わり。

領地もカード!

プロジェクトもカード!!

勝利点もカード!!!

ラウンド管理もカード!!!!

ボーナスもカード!!!!!

スタートプレイヤーをまでもカード!!!!!!!

オラこんなカードいやだ~!(嫌よ嫌よも好きの内!!)

なんだろう、ここまでカード尽くしで来るとそれはもう、吉幾三の声が聞こえてくる気さえしてくる。(俺ら東京さ行くだ 参照)

公式ルールを見ると、勝利点カードやラウンドカード、アクションカードなどが並び、実際にゲームの主要な要素がカードだけで構成されている。

いや、

そこまでカードにする!?

と思う。

でも、やってみるとこれが妙に気持ちいい。


「カードだけで全部やる」という潔さ

以前、『ブラッディ・イン』を遊んだときにも、

「カードにいろんな情報を詰め込んで、カードだけでかなりのことをやっているものもありますな~、感心感心!!」

と目を細めた記憶がる。

でも『ブルゴーニュ:カードゲーム』は、さらに一歩進んでいる。

「カードにいろんな情報がある」

ではなく、

「もう全部カードでいいじゃん」

なのだ。

カードからカードへ、ずっとつながっていく。

潔い。

実に潔い。


そして、領地が育っていく

僕が実際に遊んでみて面白いと思ったのは、単純に「セットコレクションだから」というだけではなかった。

もちろん、基本にはセットコレクションがある。

同じ種類のカードを集めていく。

でも、そのカードをただ集めて終わりではない。

まずカードを獲得する。

それを「これから建てるもの」として計画する。

そして自分の領地へ建設する。

すると、そのカードの効果が発生する。

さらに別のカードと組み合わせることで、また得点や効果につながる。

つまり、

獲得
↓
計画
↓
建設
↓
ボーナス
↓
次の行動

という、小さなエンジンが回り始める。

これが分かりやすい。


「私の領地、どうでしょう?」

ここが、このゲームの一番好きなところかもしれない。

最初は何もない。

そこに、

城ができる。

牧場ができる。

建物ができる。

船ができる。

鉱山ができる。

ほれほれ。こちらには、牛豚羊、鶏までいますよ。

と、いろいろなカードが並んでいく。

そして、それぞれのカードから小さな得点や効果が生まれていく。

一発で、

「10点ドーン!!」

ではない。

小さな得を拾う。

その得で次の行動をする。

また得をする。

そしてセットが完成する。

またボーナス。

そうやって気づいたら、

「あれ? 結構な点数になってるぞ」

となる。

まさに、

「どうでしょう、私の領地?」

なのである。

箱絵に描かれているのも、そんな完成した領地の姿なのかもしれない。

ゲーム中にやっているのは、カードを一枚ずつ選び、置き、効果をつなげていくこと。

でも最後に振り返ると、

「ちゃんと一つの領地になっている。」

この感覚がいい。


ブルゴーニュ、カードだけでここまでやるか

『ブルゴーニュ:カードゲーム』は、ものすごく派手なゲームではない。

カードをめくって、

選んで、

取って、

置いて、

得点する。

やっていることだけ見ると、かなりシンプル。

でも、その一枚一枚が、

サイコロになり、
資源になり、
建物になり、
ボーナスになり、
そして最後には勝利点になる。

全部がカードの中で完結している。

そして、そのカードを一枚ずつ積み重ねた先に、

「私の領地」

ができあがる。

ゲームが終わってカードを眺めると、

「ああ、俺はこれを作ってきたんだな」

と分かる。

それがなんだかいい。

カードだけで、領地経営。

ここまでやるなら、もう潔くて好きだ。

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